転職を5回している40代、転職ベテラン人事のもしけです。
今回は、転職を失敗させない大事な大事なポイント、転職軸についてです。
- 転職を決心したけど、何から準備したらよいか困っている方
- 自分にあった転職先を、見つけたい方
- 転職活動の為だけじゃなく、今後のキャリアに対するこだわりを見つけておきたい方
まずは、その疑問からご回答いたします。
言い換えれば、転職理由の強化版だと思ってください。
この転職軸がしっかりしていると、志望する企業に、希望する条件で内定が出る確率が、大幅にアップします。
転職の入り口は、応募企業や転職エージェント等に、転職をすることになった理由を知ってもらう事。
そして理由を理解(納得)してもらい、応援してもらって、転職が実現するものです。
周りの理解や応援をしてもらう為には、自分の転職に対する熱く強い思いを知ってもらう必要があります。
私が転職しなければならない、転職以外は譲れないという強い思いを、相手に語れるように動機付け&理論武装をする。
これが転職軸です。
プロフィールでも紹介しておりますが、私は仕事は一貫して人事職をやっているものの、転職は5回しています。
平均して2、3年で一回転職している計算です。
決して少なくなく、むしろ40代前半では多い方です。
”転職回数が多い”という理由で、沢山の会社の選考を落ちてきました。
しかし、全く転職先が決まらないという経験はありません。
転職活動を始めて、大体3〜4ヶ月には内定先が決まります。
なにかイカサマを使っているわけではなく、転職軸をしっかりと整理してから転職活動に挑んでいるからだと確信しています。
そんな私の転職軸の作り方を紹介します。
最後までお付き合いくださいませ。
目次
転職は失敗すると、リスク大です。
終身雇用で1社だけを定年まで勤める人は、少なくなりました。
転職する事が当たり前になった昨今では忘れがちですが、転職って、人生の大きな転機ですよね。
人生の大きな転機にも関わらず、転職活動の準備や入社した後の事を深く考えずに、転職する事は超リスクです。
何も考えずに転職をしてしまうと、転職後、ハイになり過ぎてない?入社後3か月間のスタンスの作り方で書かせて頂きましたが、
自分の想定していなかった事由が発生して、早期退職せざる得なくなってしまう。
履歴書の職歴欄を無駄に増やしてしまう。
後々のキャリアに響いてしまう事になりかねません。
一方で、このまま今の会社で残って仕事を続ける方がリスクっていうケースもあるのは事実です。
その為、転職活動をする時は、すぐに企業を応募する事は避けてください。
「ど~しても転職しなきゃいけないんだ~!!」という自分の感情を、一旦落ち着いて整理する事が必要です。
転職理由が弱いと感じる人が多いのは、人任せだから。
人事で中途採用を担当していて、応募者の方を見て思う事があります。
この質問に、ちゃんと答えられる人が少ないケースが多いのです。
転職が当たり前の世の中になった為、転職をサポートする人材紹介会社さんも、求職者にとにかく数を受けさせて、転職先を早めに数多く内定させる事に専念してます。
転職理由と向き合ってブレない軸にしよう。

あまり転職慣れをしていない方は、先ず人材紹介会社に登録して、エージェントと面談する事になるのですが、
転職は悩むけど、エージェント任せだけではダメ!書いた通り、転職エージェントさんは求職者の方に、次の転職先を決める事が仕事です。
とにかく求職者の方に、会社選考を数多く受けることを薦めてきます。
それを鵜呑みにして、転職活動をしていると、あっという間にスケジュールが面接だらけになります。
いちおう断っておきますが、私、転職エージェントの方を非難する気は毛頭ないです。
むしろ、お付き合いさせていただいているエージェントさんは、頑張ってくれてる方が多いです。
私が個人的に、転職時にお世話になった方とは今も人間関係続いてます。
ただ、転職の仕方を知らない登録者の方をサポートするには、
転職エージェント側もどうしても、自分のやりやすい方法&求職者さんを最短ルートで導く方法を選ばざる得ないんです。
なので、気づいたら自分自身の軸がないまま、流されるまま転職活動をすることになってしまう。
転職軸をポイント5点で定めよう!
前フリが大変長くなりましたが、実際に転職軸を定めるポイントを順番に説明していきます。
①今の会社もしくは前職では何が不満だったか?を洗い出す。
心の中にある転職したい理由を全部書き出します。
箇条書きでも良いし、どんなやり方でも良いです。
大事な事は自分の気持ちを文字化する事です。
たった1つの理由で転職活動を決意する事って、先ずないですよね。
様々な不満や不安が重なり、つもり積もった結果、
今の会社で働き続けることは難しいという判断を、心の中でするところから転職活動がスタートします。
心の中の文字化=感情の整理

心の中で何が起こっているかを文字化することで、感情が整理されます。
整理されることによって、人に説明でき、人に理解をしてもらえるようになります。
これが、整理されておらず、感情的のまま面接などの場で説明をしようとすると、どうでしょう。
伝えたい事は伝わらず、感情だけがモロに伝わってしまいます。
結果、衝動的に転職をしてしまう人という、悪いイメージだけを与えてしまいます。
②内的要因と外的要因のカテゴリー分けをする
不満の感情をすべて書き出した後は、カテゴリー分けです。
仕事や職場での不満は、大きく二つに分かれます。
例えば、先程書き出した不満の中に
という項目があったとします。
この場合、「外的要因」「上司との人間関係での仕事に支障」のカテゴリになります。
という項目があったとしたら、これは「内的要因」「ライフイベント(この場合は育児)に時間を割くことができない」になります。
③譲れないものと譲れるものにわける
不満の中にも、妥協できるものと妥協できないものとが、混在していると思います。
なので、先ほど書いた不満の横に、自分の不満レベルを記載してみましょう。
先程の「ライフイベントに時間を割くことができない」という項目の不満はどうでしょうか。
そうは言っても、逆に子育て時期だからこそ、片方の親が稼がないといけない、ここは頑張り時だ!
という場合は不満レベルは【1】となります。
では「上司との人間関係で仕事に支障」はどうでしょうか。
もはや自分の評価にもつながってしまっていて、もう限界!
という状況ならば、不満レベルは【3】とします。
④不満は、解決可能か?を振り返る

感情の仕訳と不満レベルの優先順位づけが終わりましたら、その不満が現状のままで解決ができるか、できないかを考えます。
ポイントは、自分に厳しい自分を出すことです。
転職するという気持ちが強くなって、決意が決まっていると、どうしても転職する事がすべての解決策になると考えがちです。
ここは一旦、冷静になって自分が頑張れば、今の職場のままで解決できる方法を考えます。
「上司との人間関係」を例に考えると、
等を横に書き出してみます。
その後解決できるか、否かを冷静に考えます。
私のように規模がそこまで大きくない会社で、人事という専門部署が1つしかなければ、異動は難しいです。
上司との人間関係も長いスパンで、調整を図っていれば目は見えてくるかもしれないですが、仕事にならなくて、自分自身の評価にも影響をしてきていて、早急に対応しないとマズイ!
プラス、さらに上の人に相談して、何とか問題の上司二人を離れてもらおうにも、この二人の影響力が会社自体で大きく、会社全体でナイスコンビ!という状況だと、さらに上の人に相談しても時間の無駄ですよね。
と気づくというプロセスを踏む事が大事です。
⑤不満が解決できる会社を探して応募をする。
④までが終了したら、転職軸はもう定まっているようなものです。
後は実際の転職活動で、軸を作り上げていきます。
転職理由を転職軸にする為には、相手が必要です。
企業研究を進めていく時に、自分が転職先に求めている事と、募集している会社が求めている人材とをマッチングさせるわけです。
先ほどのケースですと、「上司との人間関係」が一番の転職理由になっていました。
だとすると、注目すべきは、「募集している部署の人員構成」ですよね。
〇〇部→部長→課長→★募集ポジション→メンバークラス2名→アルバイト2名
※プレイングマネジャーとしての活躍をお願いしたいです。
このような人員構成だと、同じことを繰り返しそうですね(汗)
では、下記ならいかがでしょう?
〇〇部→部長→★募集ポジション→メンバークラス2名→アルバイト2名
※課長候補としての活躍をお願いしたいです。
この人員構成でしたら、面接するのも採用を決めるのも部長になります。
部長があなたを採用したいと考え、あなたもこの部長と仕事ができそうと、面接で感じたとします。
そうすれば、仕事が順調に進められますし、実際に入社が決まったら活躍する事が出来そうです。
まとめ:インプットとアウトプットを繰り返すと転職軸になる。
- 今の会社もしくは前職では何が不満だったか?を洗い出す。
- 内的要因と外的要因のカテゴリー分けをする
- 譲れないものと譲れるものにわける
- 解決可能か?を振り返る
- 不満が解決できる会社を探して面接を受ける。
①〜⑤を繰り返していると、自分の内面のインプットとそれを外にアウトプットする事を自然と行い続ける事になります。
その結果、面接を通じてさらに自分自身の中での転職観が出来上がってきます。
これが、転職軸となります。
面接でどのような事も聞かれても、ブレずに回答する事ができるようになります。
人事職の面接対策最重要ポイント!大事なのはスキルじゃない!?で書いたような、相手の求める面接の場も作れるようになります。
内定になった後の条件面談などでも、不透明な部分があった時にも、自分の軸が明確であるからこそ、きちんと確認する事ができます。
転職軸は3つまでに絞りましょう。
最後に1点だけ注意点をお伝えします。
自分の振り返りと、会社への応募・面接を繰り返していると、自分の中に【譲れないもの】と【解決したい事】が沢山出てきます。
5~6個くらいになると思います。
さすがにすべてを解決する事は難しいですし、面接の時間内ですべてをお伝えする事は不可能です。
なので、転職軸が5・6個になったらその中で、さらに大事なベスト3に絞って転職活動を進めるようにしてみてください。
以上になります!
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!!